開発当初から、プリノバ フットミストのコンセプトは「足裏をさらさら、スベスベに保湿する」と「足裏の皮膚を健やかに保つ」でした。私たちは、まず、この2つのコンセプトを商品化するために“キチン・キトサン”という成分に注目しました。“キチン・キトサン”はカニやエビの殻からとれる天然の体に優しい素材で、溶けて無くなる手術糸(縫合糸)や人工皮膚にも使われている安全な物質です。キトサンは皮膚の表面に皮膜をつくり、表面を保水性のベールで包んで、使用感としてさらさら、スベスベ感が得られることから、高級化粧品にも配合されている成分です。
ところが、キトサンは使いこなすのが大変な物質でした。皮膚に対して刺激となる酸性水には良く溶けるのですが、皮膚に優しい弱酸性〜中性の水にはなかなか溶けず、試作してみると濁ったローションになったり、黄色く着色した溶液になったり、開発者泣かせの成分でした。
また、健全な皮膚を維持するための抗菌力を、防腐剤や抗菌剤を添加しないで持たせることにも苦労しました。
さらに、フットミストの安全性評価には非常に注意を払いました。フットミストは糖尿病患者さんの足というデリケートな部分に対して使用する商品であることや、アークレイ初のスキンケア商品であることから、石橋を何度もハンマーで叩きながら渡るような開発風景でした。
皮膚刺激性の評価には、(社)日本皮膚産業衛生協会の方々や当社社員にも大変お世話になりました。開発メンバー同士が試作のたびに、オフィスの隅でお互いの腕をまくって試作品を塗り合う姿は、怪しげな(?)光景でもありました。
フットミストはこのように、数多くの皆様方の協力を得て、商品コンセプトを実現することができました。手間も時間もかかりましたが、今は良い思い出となりました。今後は、フットミストを少しでも数多くの皆様方にご使用いただき、足のトラブル予防の一助となれることを願っています。 |